スピード
牌効率と食い仕掛けについて考えてみる
現代麻雀は昔に比べスピードが重視されるようになりました。
ここでは、牌効率、食い仕掛けという2つの面からスピードについて考察したいと思います。
まず、最近よく耳にする”牌効率”ですが、これは期待値、確率論の進歩により生じた言葉で、現在のスピード化した麻雀ではある程度の成績を残す上で必要不可欠な考え方であり、初心者から上級者までしっかりとした基礎を身につける事が必要でしょう。
さてここで、簡単な牌効率の問題を挙げてみましょう。
(1) ツモ
(2) ツモ ドラ
(3) ツモ
いずれも特別な条件は無いものとします。あなたなら何を切りますか?
牌効率論の考え方によれば正解は以下の様になります。
(1) 切りで5・6・7、6・7・8 の三色両天秤の構えも悪くありませんが、どうしても三色という局面でないのならスピード、打点、三色に仕上がる期待値、どれが入っても両面待ちになるという要素からここでは 切りが正解となります。
(2)(1)と同様に、一気通貫への期待値、テンパイへの牌種を考え、 ツモ切りよりも 切りで、 、 受けのイーシャンテンに構えるほうが正解です。
(3)これは、 のポンテン、 の二度受け拒否を考え、 もしくは 切りが正解です。
牌効率論の要点をまとめると、次の様になります。
・全ての牌に融通性を持たせる。
・無理して手役を追わないで、ロスを少なくしつつ、ある程度の打点を目指す。
・愚形を恐れない。
・二度受けを嫌う。
続いて食い仕掛けですが、あなたは字牌は1鳴き派ですか?2鳴き派ですか?
最近のスピード麻雀では1鳴きでもやや遅く、スピードを求める局面ならば字牌が出る前から仕掛ける必要があります。
次の例題。あなたなら仕掛けるかどうか考えてみてください。
(1) ドラ 上家から
(2) ドラ 上家から
(3) ドラ 上家から
(4) ドラ 上家から
わかりやすくする為に多少作為的にドラを入れてみましたがいかがでしょうか?
(1)と(2)はノータイムで仕掛けても良いと思います。
(3)の を鳴かないという方は、それがもし ならどうでしょう?
(4)も緊急を要する局面なら仕掛けもありですね。
バック反対派の人は結構いるでしょう。しかし字牌ならば仕掛けるというのは少しリスキーです。(1)にしろ(3)にしろ鳴くという作戦をとった以上、将来" をポン"より" でロン"の方が早いし、カン なら鳴くが は鳴かないというのは少し矛盾があります。
確かに(3)の手は、メンゼンで進めればハネ満まで望める手ですが、鳴くと決めたのなら" をチー"より" でロン"の方が優れているのだから、鳴けるところから鳴くべきだと思うのです。
バックから仕掛けるもう一つの目安としては、最終的に残りそうなターツ、雀頭の安全性という点があります。
例えば雀頭が1枚切れの などであれば、役牌のバックから手牌の数が4枚になったとしてもオリる事が可能です。
みなさん。こんな経験はありませんか?流しにかかり2000点の仕掛けで三フーロした所、後のない親からリーチ。これに対して、どこまで突っ張れますか?
親からリーチがかかる前に勝負を決められなかった時点でオリを考えるべきです。
確かに現行のルールでは、スピード麻雀を身につけなければ勝ちきる事は難しいでしょう。
しかしこれだけでは決定打が出ません。
インフレルールによる手なりでの決定打というのもあるでしょうが、スピード麻雀を意識しつつ、牌姿、展開、他家の動向等を計算し、意図的に一発長打を狙える局面を見極める事が必要です。